10/8~10の連休は、去年とおなじく近所のお祭りに出店参加する予定だったんですが、いろいろあって残念ながら参加中止することに。
そこで急遽、せっかくゲストとしてお呼びがかかっていたにも関わらず、スケジュールがバッティングして見送っていた、大分中津のTRPGイベント「イフコンベンション」さんに参加することになりました。
今年は「クトゥルフ神話TRPG生誕30周年記念」ということで、あちこちで関連イベントが開催されているわけですが。こちらのコンベンションでも今回は坂東の他に、クトゥルフライターでラノベ作家の内山靖二郎さんが参加。2人してクトゥルフ卓を立ち上げることになりましたよ。
てなわけで、以下はその道中記。
▼1日目(8日・土曜)。
集合時間の13時にJR中津駅で、主催者氏+前夜祭参加者の一部+内山さんと合流。
内山さんは、一日早く九州入りして、熊本や福岡の装飾古墳を見学してきたのですが、早朝から活動していたせいで、おまけにレンタカーを自分で運転して古墳めぐりをしていたそうで、すでにだいぶヘロヘロ。
内山「や、どうも。実際に会うのは5年ぶりくらいですか?」
坂東「あー、そんなになりますかねえ?」
とか言いつつ、そのまま駅前のハモ料理店へ。
軽くビールなど飲みつつ、落ちハモ鍋や、ハモカツ丼や、鶏天を堪能しつつ、TRPGのよもやま話など展開します。
実はここで大変懐かしい方に再会。
坂東がまだ高校生だったころですから、かれこれ20年以上前。そのころ出入りしていたTRPGサークルにおられた、何年か先輩のM氏にお会いできたのです。
実はM氏は、アマチュア時代の坂東が大変影響を受けた人物でして。
まだ日本語で遊べるTRPGがなかった時代から海外TRPGに親しんでこられた方で、坂東も当時あまりメジャーでなかった海外タイトルをずいぶんと遊ばせてもらったものです。
とくに『トゥーン』や『ゴーストバスターズ』のようなバカ系TRPGのマスタリングが印象に残っております。
や、別にそういうバカ系ばっかりじゃなかったはずなんですがね。バカ系TRPGのマスタリングができる人は稀少でしたから。
もちろん坂東は、今ではいっぱしのバカ系TRPGマニアを自称しているわけですが。その根っこはまさにここにあるわけです。
あと、氏は当時から同人TRPGを自作されており。
「日本のSFアニメにありがちなハデでムチャなアクションが可能なスペオペ」というコンセプトで、ようするに当時日本語版が出たばかりの『トラベラー』では表現できないことをやろう、というもの。たしか同テーマの『WARPS』より早かったと思います。
システム的には『007』をベースにいろいろ改良を加えたようなものでしたが、これがなかなかおもしろかった。と同時に衝撃を受けまして。
まあ、お店で購入できるタイトルが少ない時代でしたから、欲しいゲームは自作するしかなかったわけですが。初めてそれを目にした坂東は、「あ、TRPGって、シナリオだけじゃなくて、システムも自作していいんだ!」と、かなり目鱗だったのですよ。
そこから自作TRPGの道を突き進んで、気がついたらTRPGデザイナーの看板などを掲げることになり、こうしてTRPGのイベントにゲストとして呼んでいただける身分になったわけで。
M氏がいなかったら、坂東は今の坂東ではなかったかも知れません。
ありがたや、ありがたや。
というわけで、非常に懐かしい時間を過ごすことができました。
▼さて、宴会の後は場所をコテージに移して、「前夜祭」のはじまり。
ゲームをはじめるとなればシャキッとするのは、ゲーマーの性。ヘロヘロしていた内山さんも一気に元気になります。
内山さんが『パラノイア』を立てるというのですが、参加希望者が3人。シナリオ予定人数が4人なので1人足りません。
内山「坂東さん、やりませんか」
坂東「えっ、わしですか。……うーむ、まあ、やりましょうか」
なにせあなた、『パラノイア』ですよ、『パラノイア』。
ネットでたまに話題にのぼるものの、実際にプレイした日本人プレイヤーは極端に少ないと言われる、あの『パラノイア』。以前、数回プレイしたものの、毎回大惨事になった記憶が甦ります。ぶっちゃけ、かなり人を選ぶゲームなんですよ。
内山さんが、「何かおもしろいことが起こるのを期待するゲームではなくて、俺様の必殺ギャグでマスターも他のプレイヤーも笑いの地獄にひきずりこんでやるぜ! という気概のある人以外は、絶対参加しないほうがいいです」と釘を刺していましたが、まったくそのとおり。
それを、wikipediaの参考外部リンクまでブログに張られている内山さんのマスターでプレイする。なかなかあるこっちゃないですが、しかしドSなマスタリングに定評のある内山さんとバカバカTRPGの最高峰をやるというのは、大変に気力と体力を消耗すること必定。
まあ、決心を固めて参加することに。
結果、ミッションは無事に達成され、坂東は自身の所属する秘密結社の指示したテロ活動にも成功し、クローンを1人しか殺されずに済むというこれ以上ない快挙でシナリオ終了しました。
もちろん、そうすんなりと事は運ばなかったんですがね!
UV(内山)「敵は数十人で我が工場に攻撃を加えている。では、さっそく我らが巨大ロボット兵器で迎撃だ。起動コードを渡そう。そこのおまえ、これを高らかに歌い上げたまえ」
Sony(坂東)「ハ? 歌う……?」(なにやら紙片を受け取る)
そこには、なにやら70年代のロボットアニメのオープニングテーマのようなものが長々と。
Sony「あのウ、これを即興で歌うので?」
UV「何度も繰り返させるな。<合唱>のところは、みんなで唱和するように」
……歌いましたともさ。
いい大人がアカペラで、ロボの発進を讃える歌をコテージの二階で大合唱。
何事かと、主催者氏の5歳と3歳になる息子さんたちがのぞきにくる始末。
UV「き、教育に悪いな!」
Sony「だったら歌わすなよ」
UV「ん? いま何か聞こえたような」
Sony「(もみ手をしながら)いやいや、気のせいでございましょう、UV様」
いやまあ、堪能しました。私は幸福です。幸福は義務です。(決まり文句)
▼その後は、みんなで水餃子やらジンギスカンやらスペアリブやらを楽しみつつ、蜂蜜酒やワインや日本酒をかぱかぱと。
なぜか、もちこまれた酒が甘いのばっかりだったので(アウスレーゼだけで5本もあった……)途中から悪酔いしそうになりましたが。朱鷺田祐介さん推薦のミードは、さすがにおいしかった。
そのあと、スーパー銭湯にのんびりつかりながら、再びよもやま話。
いいかんじに全身が弛緩してきたところで、本日の予定終了。明日にそなえて就寝です。
▼2日目(9日・日曜)。
さて、イベント当日。
今回は告知の都合で、ゲストと主催者をのぞき、参加者10名ほどでしたが、こじんまりしながらも「楽しんだるで」という熱気だけはあいかわらず凄まじい。
こちらではTRPGの卓わけの前に、全体ゲームとして『人狼』 をやるのが慣習になっております。
で、人数が少ないので2回プレイ。
1回目・村人、2回目・予見者でしたが、たいした見せ場も無く終了。
ダメだ。やっぱこのゲーム、相性が悪いかも。
▼『人狼』の後は、いよいよTRPG。
今回は人数も少ないので、ゲスト2卓のどちらかを選択してもらう形です。
内山さんは、今月発売の『ロール&ロール』に掲載されたシナリオ「ガシャン!」をプレイ。
坂東は、8月のオリコンでプレイしたシナリオ「狗哭」をやりました。
PCは、巫女、その巫女の担任の女教師、親戚のきこり、同じく親戚のセラピスト、私立探偵、ジャーナリストの6人。
またどっかでプレイすると思うシナリオなので、ネタバレになるといかんので細部は書けませんが。
開始早々、TVタレントでもあるイケメン売れっ子ジャーナリストと、それに一目ぼれして追っかけている女性高校教師が、ふいに山中で怪物に遭遇。
必死に逃げようとするんですが、高校教師が逃走ロールとして指定されたDEX判定でファンブル。ハイヒールがカツンと折れて地面に倒れこみ、いっしょに手をつないで走っていたジャーナリストともども、背後からせまるものを目の当たりにしてしまいます。
んで、いきなり教師が正気度9点を失うことに。アイディアロールには成功したので、一時的狂気はまぬがれたものの、序盤から手痛い流れです。
むろん、それで終わるはずもなく。続いて怪物の攻撃を受けるんですが。
女教師はなんとか攻撃をすべて回避(というか怪物が勝手に失敗)したものの、ジャーナリストはあえなく触手に捕まってしまいます。
キーパー(坂東)「このままだと、怪物に引きずり寄せられて食われるね。筋力対抗ロールして」
ジャーナリスト「ろ、6しかありません……」
かくして優男は、捕まった木の枝をべきばきとへし折られ、怪物に引き寄せられていきます。
そのまま食われると思われたそのとき。
ジャーナリスト「そうだ、キーパー! もう助からないなら、直前にこいつの写真撮っていいですか?」
一同「おお!」
キーパー「なるほど。遺されたみんなのために手がかりを残そうというのね。許可しましょう」
ジャーナリスト「撮れたらカメラをなるべく遠くに放り投げます」
キーパー「よろしい。それも成功しました」
ここで振った<写真術>は、なんとクリティカル成功。
かくしてジャーナリストの勇敢な行為により、怪物の決定的な証拠が撮影されたのでした。
……それはよかったんですが。
キーパー「んじゃあ、先生。正気度ロールして」
女教師「は? えっと、さっき判定しまたしたが……」
キーパー「それは怪物を見たから。今度は、愛する人が目の前でむさぼり食われたのを目撃したから」
一同「アッーーーーー!!」
再び、正気度ロール。失敗。
さっきの正気度喪失とあわせて、女教師はあえなく不定の狂気におちいります。
……いや、別にわしはドSじゃないですよ? もともとこういうゲームなんですから。
その後、消えた2人を心配しながら宿で待つ探索者たちの前に、衣服は山歩きでボロボロ、片方脱げたハイヒールに、焦点の定まらない目、ヘラヘラ笑いながら歩いてくる変わり果てた女教師の姿が。
女教師「そうだ。カメラ、私が拾ってきたことにしていいですか」
キーパー「んー? そうだなあ。<幸運>に成功したらもってきたことにします」
女教師「成功です。では、うつろな目でみんなにそれを差し出します」
キーパー「差し出されました」
女教師「よかった。発狂した甲斐があったw」
ところが。
中にナニが写っているのか、PCはともかく、プレイヤーはみんな知っているわけですよw
で、なんとか理由をつけて、自分は見ようとしない。見たら発狂しちゃうかもしんないから。
でも誰も見ないのでは話が進まないので、なんとか他人に確認させようとするw
醜い押し付け合いの末、結局、みんなで確認することに。
一同「こ、これは……!(わざとらしく)」
キーパー「はいはい、全員正気度ロールね」
まあ、これには全員、成功したんですがね。
巫女「キーパー。NPCの少女がいましたよね」
キーパー「いますね」
巫女「どうみても、彼女も被害者なので、こっちに引き入れたいんですが」
キーパー「なるほど、どうやって?」
巫女「この写真を見せます」
キーパー「き、鬼畜w」
かくして少女は正気度判定に失敗。そのまま気絶。
セラピストの決死の<精神分析>にも関わらず、女教師は正気を取り戻す気配が無い。(判定で数十時間後と出た) 少女は気絶中なので、このままでは<精神分析>できないけど、まあしばらくしたら起きるだろうということに。
その後、<鍵開け>と<聞き耳>を駆使した私立探偵の調査により、どうにか背景情報も手に入り、どうやらこのままここにいてはヤバイ(そりゃそーだ)ことが判明。
とっととトンズラしようということになったんですが。
私立探偵「ダメだ。裏門も封鎖されている。敵はこっちの動きを予想していたらしい。人数も多いし、簡単には突破できないぜ」
キーパー「まあ、探偵は戦闘能力も高いし、単独なら逃げられなくもないですがね。他が弱いからなあ。戦えるのは、きこりくらい? 多分、戦ったら半分くらい死ぬかも」
一同 【審議中】 ( ´・ω) (´・ω・) (・ω・`) (ω・` )
巫女「ヾ('ω ') 結論が出ました、キーパー」
キーパー「あい。どうするのかね」
巫女「NPCの少女を連れ出して、敵の親玉に、こいつがどうなってもいいのかと脅しながら、ひるんだすきに強行突破します」
キーパー「き、鬼畜w」
巫女「い、いや、もちろん、ブラフですよ? 本当に殺したりしませんよ?」
キーパー「わかった、わかった。つまり、NPCを拉致して、それを楯にして全員で逃げるというのね?」
巫女「えーと、うーと、まあそうです」
なるほど。その手は考えなかった。
かくして探索者たちは、かよわい少女を肉の楯にしつつ、逃走にうつります。
ついでにショットガンで数人の村人を血祭りにあげますが、尻に火のついた探索者たちは意に介しません。
キーパー「あなたはイノシシや鹿を撃ったことは何度かあるはずなんですが、さすがに人間を撃ったことはないと思うんですが」
きこり「これはイノシシなんだ、イノシシなんだと思い込みながら撃ちます」
キーパー「許可します」
もはや外道の群れw
しかし、村はずれには探索者たちの逃走を阻止する丸太のバリケードが。
きこり「私の出番ですね」
と、少しもあわてず、車の荷台に積んでいたチェーンソーを取り出し。
きこり「これ、<芸術・林業>でやれますかね?」
キーパー「許可しましょう、許可しましょう」
きこり「(コロコロ)……あ」
キーパー「スペシャルサクセス!」
そんな技能が役に立つ日がこようとはw
かくして、おいすがる村人をしりめに、探索者たちは悠々と逃走に成功したのでありました。
まあ、結局NPC少女は探索者たちにしばらく拉致監禁(本人たちは、正気に戻すための「治療」と称していましたが、世間的には 拉致監禁以外の何者でもないわけでw)されてましたが、隙を見て脱走。
探索者たちの身の安全は確保できたものの、事件は完全解決にはいたらず、シナリオ任務は不首尾という結果に終わりました。
とはいえ、今回は全員にそれっぽい出番があったし、セッションとしてはなかなか盛り上がったと思いますよ。
だいたいいつもそうなんですが、追い詰められた探索者はなんとかして生き残ろうとするので、使えそうもないスキルやアイテムをなんとか活用しようとする傾向があります。
結果、キャラクター作成時には思ってもみなかったような、どーでもいい瑣末な設定が、実は思わぬ伏線だったことが判明したりするのが楽しいですな。今回の<林業>とか。
▼そんなこんなで楽しいセッションも終わり。
内山さんと2人で軽くトークショーなどやったあと、みんなで名物・日田やきそばでお夕飯。
その後、カラオケに移動します。
内山「あ、FLY HIGHいれよ。坂東さん、いっしょにどうです?」
坂東「いいですね。どっちいきます?」
内山「じゃあ、私がノリコということで」
坂東「じゃあ、お姉さまということで」
まあ、ありがちな展開ですが。
なんで、野郎2人でこんなもの歌わなきゃいかんのだとか、思ったら負け。
▼3日目(10日・月曜)。
中津から、福岡県はうきは市まで移動して、内山さんの古墳めぐりにおつきあい。
これでも昔は『暗黒神話』にあこがれて考古学科まで行ったので、こういうのは心がはずむのです。
日ノ岡古墳に月岡古墳、珍塚古墳と見学を終え、副葬品を収納している博物館を見学して、午前中の日程を消化。
そのまま日田に逆戻りして、今度は鮎料理に舌鼓を打ちます。
そのあと日田天領で土蔵作りの建物などを見学させてもらって、ようやくすべての日程終了。
福岡市へと向かう高速バスの中で、内山さんとクトゥルフ神話TRPGの今後と、オンラインセッションなど、珍しくマトモな話題で語り合い、無事帰途に着いたのでありました。
参加したみなさん、いろいろありがとうございます。
またご一緒できれば幸いです。
最近のコメント